衣類ケアと洗濯

ダウンジャケットは自宅で洗濯できる?洗い方と失敗しないポイントを紹介!

ダウン洗濯

衣替えの時などに自宅で洗うか、どうやって洗ったら失敗しないのかと悩むアイテムの一つがダウンジャケットです。今回は、クリーニングのプロがダウンジャケットの失敗の原因から、失敗しにくい洗濯方法をまとめています。

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ダウンジャケットを自宅で洗濯すると失敗が多い!

ダウンジャケットの洗濯にチャレンジしてみたいけど失敗は怖い。という方や、すでに失敗した!という方も多いですよね。洗濯をする前にまず失敗ポイントを確認してみましょう。

驚く人

ダウンジャケットを洗濯しボリュームダウンでぺちゃんこに

D&Gダウンクリーニング4

一番多い失敗例がダウンのボリュームがなく、ぺちゃんこな仕上がりになってしまったという状態です。

ボリュームがなくなる原因は、生地表面の汚れを落とそうと洗浄力の高い洗剤で洗濯してしまい、中綿のダウン(羽毛)が持っている必要油分まで洗い落としてしまいおこることがあります。

ダウンの必要油分により、羽毛が空気をしっかりと含みボリュームを保ち暖かさをキープしてくれているので使用する洗剤に注意が必要です。

それ以外の原因としては、しっかりと乾燥が出来ていない事なども考えられます。

ダウンジャケットを洗濯し羽毛が偏り団子状態に固まる

中綿のダウン(羽毛)が偏り団子状態に固まるのは、脱水時に偏りが起きてしまいそのまま乾燥させることで起きてしまいます。

しっかりとダウン(羽毛)をほぐしながら乾燥させることで偏り団子状態になることを防ぐことが出来ます。

乾燥前に形を整えてから干すまたは乾燥機へ入れるようにしましょう。

ダウンジャケットを洗濯し色落ちや色ムラができる

デュベティカダウン襟周り変色1

色落ちや色ムラの原因は様々です。

中でも洗濯による色落ちは、皮脂や汗をしっかりと落とさずに保管しており、生地が劣化してしまうことによって起きることが多いです。皮脂や汗など汚れを落とした部分の生地が傷み退色してしまうため色ムラや色落ちをした状態になってしまいます。

そのため、色落ちや色ムラは仕舞洗い時にしっかりと皮脂や汗・汚れを落としておくことで予防が出来ます。

その他、生地に合った洗濯洗剤を使用しているかという点も色落ちにつながるポイントとなりますので洗剤選びも重要です。

ダウンジャケットを洗濯すると撥水加工が取れる?

ダウンジャケットに施されている撥水加工ですが、生地表面や繊維に加工をされているものがほとんどで着用による劣化や着用による摩擦により撥水加工が取れていくことがあります。

洗濯をしたことで撥水加工が取れてしまったと感じられる方も多くいらっしゃいますがそれ以前に着用による摩擦などで加工が取れてしまっていることが多いです。

防水と違い、撥水加工自体が永久的な加工ではありませんので仕上げ時にしっかりと撥水加工を行えば問題ありません。

防水加工と撥水加工は何が違うの?

防水⇒水滴を通さない加工

水を通さないために生地裏面から加工されていることが多い。布目をふさぐため水だけでなく空気も通しにくいので通気性が悪い。

生地の特性によるものですので追加加工することが難しいです。

撥水⇒水滴をはじく加工

水を弾くように生地表目に加工を施していることが多い。多量の水を防ぐことはできませんが、通気性がよく蒸れにくいのが特徴です。

撥水加工用のスプレーなどで対応することが出来ます。

 

ダウンジャケットの洗濯に失敗したら専門クリーニングで復活

ダウンジャケットの偏りやボリュームダウン、色ムラなどが起きてしまった場合は、ダウンジャケットのクリーニングを得意とするクリーニング店で修復・復元をお願いしましょう。

ダウンジャケットの偏りやボリューム復元は、ダウンジャケットを水洗い(ウェットクリーニング)してくれるクリーニング店に依頼することで復元してもらえます。

色落ちや色ムラは、特殊技術の色修正や染め直しで改善することが可能です。色修正など技術は高価ですが、愛着のあるものを長く着ることが可能となります。色修正などをを得意としているクリーニング店も多くありますので相談してみるのも一つです。

汚れがひどい物や状態がよくないものは、生地の劣化がおこっている可能性が高く失敗がおこる確率が高くなります。そのため、自宅で洗濯せずに初めからクリーニングを依頼することも失敗しない一つのポイントとなります。

ダウンジャケットを自宅の洗濯機で洗う

自宅でダウンジャケットを洗う際、洗濯機を使用してどのように洗うのがよいのか?ポイントをまとめています。

ダウンジャケットは、生地・中綿のダウンなど繊細な素材で作られておりそれぞれに特徴があるため洗濯機を使用することで生地の破損につながる可能性もあります。生地の状態や洗剤、洗い方などに注意して洗濯機を使用していきましょう。

洗濯機で洗濯する

ダウンジャケットを洗濯機で洗う方法

まず初めにダウンジャケットの洗濯表示を確認しましょう。洗濯表示で洗濯機洗いが可能な場合のみ洗濯機を利用してください。

洗濯機のドライコース・おしゃれ着洗いコース・手洗いコースなどを使用してましょう。洗濯機を使用する際は、ファスナーを閉じてネットに入れた状態で行ってください。

ドライコースなどの選択が出来ない洗濯機の場合は、浴槽などでたっぷりのお湯を使用し手洗いすることをお勧めします。

汚れの種類にもよりますが、皮脂や汗・食べこぼしなどによる汚れのほとんどはぬるま湯で洗うことで浮かして落とすことが可能です。例外として血液やたんぱく質の汚れはお湯を使用することで繊維に固まってしまい落としにくくなるので、水で洗うようにしましょう。

コインランドリーにある洗濯機には、ダウンを洗うコースが設定されているものもあるようです。

洗濯機で洗えるかどうか、必ず洗濯表示を確認しましょう。

洗濯表示

水洗いが出来ない商品に関しては、クリーニング店へ依頼してください。

ダウンジャケットを洗濯する時の洗剤選び

ダウンジャケットは、生地と中綿ダウンなど異素材のアイテムを洗うため、洗剤選びは重要です。

市販されている、おしゃれ着洗い用洗剤『エマール』や『アクロン』などの中性洗剤を使用していただくのが失敗しにくいです。

汚れが気になる袖口や襟周りなどは、前洗いとして固形の洗濯石鹸を使用し、洗濯用ブラシや洗濯用スポンジにしっかりとせっけん液を含ませて、叩くように部分洗いしておくことで汚れをしっかりと取り除くことが出来ます。

汚れやにおいがひどい物に関しては、オキシクリーンや重曹を使用しての洗濯も可能です。使用できる素材かどうかの必ず洗濯表示の確認が必要です。ただし、生地表面は綺麗になりますが、中綿のダウンが傷んでしまいボリュームがなくなってしまう可能性がありますので、お勧めはしておりません。

ふんわりとした仕上がりにしたいからと柔軟剤を使用される方もいらっしゃいますが、使用量を多く入れすぎてしまうとダウンがだまになってしまうことがありますので、使用量には注意が必要です。

ダウン専用の洗剤『DOWN ITEM WASH』の特徴

☑︎弱アルカリ性洗剤
☑︎シミ汚れだけではなく中綿ダウンの汚れも落とす
☑︎ダウンのボリュームを戻し暖かさをキープ
☑︎柔軟剤不要
☑︎1回の使用量が少ない

02 ダウン洗剤

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オキシクリーン(酸素系漂白剤)などを使用する際も洗濯表示の確認が必要です。誤った使用方法にはご注意ください。

洗濯表示(漂白)

 

ダウンジャケットを洗濯脱水する方法

ダウンジャケットを脱水する際、縦型全自動洗濯機の場合、洗濯槽内でダウンが浮き上がってきてしまい蓋等に接触することでダウンが破れてしまうことがあります。

そのため全自動洗濯機でおしゃれ着洗いコースなどを使用される際もダウンが浮き上がってきていないかの確認をしながら脱水を行ってください。

また、一気にダウンパック内から水分が脱水されることでダウンパックが破裂することもありますので注意が必要です。

長時間の脱水は必要ありませんので出来れば、数十秒~1分程度の短時間脱水を3回ほどにわけてすることをおすすめします。

洗濯前の効果的な前処理方法

ダウンジャケットを洗う前の前処理は、洗浄効果を高め、仕上がりをよくするための重要なステップです。特に汚れが目立つ部分は念入りにケアしましょう。

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部位別の汚れの前処理テクニック

部位別の汚れの前処理テクニックを紹介します。

襟・首周りの汚れ

皮脂汚れが特に付きやすい部分です。おしゃれ着用洗剤を水で薄め、スポンジの柔らかい面に含ませ、優しくたたくように前処理します。強くこすらないことがポイントです。

袖口・ポケット周りの汚れ

手垢や外部からの汚れが付きやすい部分です。おしゃれ着用洗剤を含ませたスポンジで軽くたたいて洗剤を浸透させます。5分ほど置いてから本洗いに進むとより効果的です。

汚れの種類別前処理法

続いては、汚れの種類別の前処理方法を紹介します。

皮脂汚れ

中性洗剤を薄めた溶液にスポンジを浸し、汚れた部分を軽くたたくように前処理します。強くこすると生地を傷める可能性があります。

泥汚れ

完全に乾いた状態でブラシで軽くはたき、表面の泥を落とします。その後、中性洗剤で前処理をします。泥は水で溶かすと染み込む可能性があるので注意が必要です。

食べこぼし等のシミ

食べこぼしなどのシミには、シミの種類に合わせた対処が必要です。たんぱく質系(卵、牛乳など)は酵素系の部分洗い剤が効果的です。油系のシミには中性洗剤を原液で少量つけて軽くたたきます。

血液汚れ

血液汚れは絶対にお湯を使わないでください。冷水で先に軽く洗い、それから中性洗剤で前処理します。お湯を使うとたんぱく質が固まり、取れにくくなります。

黄ばみ・古い汚れ

長期間放置された黄ばみや古い汚れには、酸素系漂白剤が効果的です。ただし、使用前に必ず洗濯表示を確認し、色物や漂白不可の表示がある場合は使用しないでください。

前処理のポイント

  • 全体を濡らす前に汚れた部分のみを前処理する
  • 強くこすらず、軽くたたくように洗剤を浸透させる
  • 前処理後5〜10分おいてから本洗いに進む
  • 洗剤やブラシは生地を傷めないものを選ぶ

適切な前処理をすることで、ダウンジャケット全体の洗浄効果が高まり、汚れが残りにくくなります。特に襟周りや袖口などの頑固な汚れには前処理が効果的です。

ダウンジャケット洗濯での乾かし方

キレイに洗えたダウンジャケットもボリュームを保つには、乾かし方が最大ポイントとなってきます。

青空洗濯

ダウンジャケットの基本的な干し方

脱水後、ダウンの偏りなどを手でほぐし形を整えて干していきます。

外干ししていただく際は、日陰干しをお勧めします。

7割ほど乾燥させたら、再度ダウンの偏りがないか確認し、たたく・ほぐすなどしていただくことでダウンの偏りをなくし、ボリュームダウンを防ぐことも出来ます。

完全に乾燥させることで、汚れの浮き出しやカビを防ぐことが出来ます。

ダウンジャケットの洗濯時、乾燥機を使用する場合

ダウンジャケットの乾燥時、完全に乾燥した方がいいから長時間乾燥機にかけた方が良いというわけではありません。

乾燥機を使用する場合は、10分程の乾燥時間を状態を確認しながら3~5回繰り返し完全に乾燥するまで行ってください。

ダウンジャケットの洗濯時、浴室乾燥を使用する場合

ダウンジャケットの乾燥時、浴室乾燥を利用することで素早く乾燥させることが出来、生乾きの臭いを防ぐ効果があります。

こちらも外干し同様に脱水後、ダウンの偏りなどを手でほぐし形を整えて干します。

7割ほど乾燥させたら、ダインの偏りがないか確認し、たたく・ほぐすなどをしてダウンの偏りをなくし、ボリュームダウンを防ぎましょう。

ダウンジャケットの洗濯でふわふわに仕上げる方法

乾燥機にテニスボール

ふわふわのボリュームに仕上げるには、干して乾燥させるだけでなく乾燥機を利用してしっかりとダウンをほぐし、ダウンに空気を含ませるようにすることがポイントです。

乾燥機内でダウンをほぐしてくれるアイテムとして、ウールでできているドライヤーボールを使用していただくことをお勧めしています。

ドライヤーボールは、衣類と一緒に乾燥機に入れて乾燥を行うことで洋服同士の絡まりや静電気を防ぎ、たたくような効果もあるため短時間で乾燥させふっくら仕上げることが出来るアイテムです。ニトリなどの生活用品店で購入することが出来ます。

ドライヤーボールがない場合、テニスボールや靴下を丸めた靴下ボールなどで対応することが可能です。

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ダウンジャケットの推奨される洗濯頻度

白いダウン失敗断られる8???

ダウンジャケットなどダウンアイテムの洗濯頻度は、1年に2回をお勧めしています。

まず、着用後の仕舞洗い。しっかりと皮脂や汗、シミなどを落としてしまうことが必須です。仕舞洗いで、汚れをしっかり落としておくことで、長期保管による色落ちやカビなど生地の劣化を防ぐことが出来ます。

それと着用前の洗濯です。長期保管後は、どうしてもボリュームが少なくなってしまっていることや、保管場所や防虫剤の臭いなどがついてしまっていることがあります。そのため乾燥・ボリュームアップに重きを置いた洗濯を行い、ボリュームアップ、消臭などを行い、ワンシーズン着用するために撥水加工なども併せて行うことをお勧めしています。

特に仕舞洗いの際は、クリーニングに出して中綿のダウンまでしっかりと汚れを落としておくことも大切です。

特にお困り・お悩みがあるダウンや生地が繊細な高級ブランドのダウンなどは、ダウンの取り扱いが多いダウンクリーニングを得意としているクリーニング店へのご依頼を推奨しております。

ダウンジャケットの日常的なお手入れ

日々のちょっとしたケアが、ダウンジャケットの寿命を大きく左右します。汚れを溜め込まず、定期的に適切なお手入れをすることで、洗濯頻度を減らし、ジャケットを長持ちさせることができます。

最後に日常的なお手入れ方法を紹介します。

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着用後の基本的なケア方法

ダウンジャケットは着用するたびに少しずつ汚れが付着しています。毎日のちょっとしたケアで、汚れの蓄積を防ぎましょう。

ブラッシングによるホコリ除去のコツ

ホコリや軽い汚れは、定期的なブラッシングで効果的に除去できます。

  • 柔らかい獣毛ブラシか衣類用ブラシを使用する
  • 表面を軽くなでるように、優しくブラッシングする
  • 毛並みに沿って一方向にブラッシングする
  • 特に襟周りやポケット周りは入念に行う
  • ブラッシング後は軽く手でたたいて、残ったホコリを落とす

軽い汚れの拭き取り方

軽い汚れや水滴などは、すぐに拭き取ることが大切です。

  • 清潔で乾いた白い布を使用する
  • 汚れた部分を軽く叩くようにして吸い取る
  • こすらずに、優しく押さえるように拭く
  • 水溶性の汚れには、わずかに湿らせた布を使用
  • 拭いた後は自然乾燥させる
  • シミができた場合は、専門家に相談することをおすすめ

保管中のメンテナンス

ダウンジャケットはシーズン中でも、着用していない時のケアが重要です。特に湿気対策に注意を払いましょう。

定期的な風通し

ダウンジャケットは、定期的に風を通すことで湿気やニオイの蓄積を防ぎます。

  • 2週間に一度は日陰で風を通す
  • ハンガーにかけて全体に空気が循環するようにする
  • 風通しの良い場所で最低2時間程度干す
  • 直射日光は避け、風のある日を選ぶ
  • 干した後は軽くたたいてダウンをふんわりさせる

湿気対策

ダウンジャケットの大敵は湿気です。湿気はカビや臭いの原因となるだけでなく、ダウンの保温性も低下させます。

  • クローゼット内は除湿剤を使用する
  • 湿度の高い日は特に注意して風通しを良くする
  • 雨や雪で濡れた場合は、すぐに乾かす
  • 乾燥時は形を整えながら自然乾燥させる
  • 完全に乾くまで収納しない

シーズンオフのケアポイント

シーズンの終わりには、長期保管に向けた特別なケアが必要です。正しいケアで次のシーズンも快適に着用できます。

長期保管前の注意点

長期保管前には、以下のポイントに注意してください。

  • シーズン終了時に必ず洗濯するか、クリーニングに出す
  • 汗や皮脂が残ったまま保管すると、シミやカビの原因になる
  • 洗濯・クリーニング後は完全に乾かす
  • 撥水加工の効果が薄れていれば、撥水スプレーを使用する
  • 収納前にダウンの偏りを整える

防虫対策

長期保管中の害虫被害を防ぐためには、適切な防虫対策が必要です。

  • 防虫剤は、ダウンジャケットに直接触れないように配置
  • 天然素材(シダーウッドなど)の防虫剤も効果的
  • 衣類用の防虫カバーを使用すると安心
  • 保管場所は定期的に掃除し、清潔に保つ
  • 3ヶ月に一度は取り出して状態を確認する

日常的なお手入れを習慣にすることで、ダウンジャケットの見た目の美しさだけでなく、機能性も長く保つことができます。特に高価なダウンジャケットは、こまめなケアでその価値を保ちましょう。

まとめ

自宅でのダウンジャケットのメンテナンスと洗濯方法のポイントは、2つ

  1. 洗い方
  2. 乾燥方法

正しいメンテナンス・洗濯でふわふわ・しっかりとボリュームのある暖かいダウンジャケットで寒い冬を乗り切りましょう。

ダウンコートも同様の方法でのメンテンナンスが可能です。

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