水沢ダウンについて
水沢ダウンは、デサントの高機能ダウンで岩手県奥州市にある水沢工場で作られています。
2008年に日本製のダウンジャケットとして誕生し、2010年に開催されたバンクーバー冬期オリンピックの日本選手団の公式ウエアとして採用されたことで、たくさんの方に注目されるようになりました。
水沢ダウンの大きな特徴は、ダウンジャケットのキルティング部分を樹脂による圧着加工で縫い目を減らした、新技術で作られたダウンジャケットです。加工の呼び方は様々で、「シームレス加工」や「圧着加工」や「ノーステッチ加工」と言われています。
水沢ダウンは、シームレス加工により、「防水性」や「耐水性」に優れており、悪天候の日でも快適に着用いただけるように開発されたダウンジャケットです。
また、裏地に使用されている素材には、自然の光などを効率よく吸収し、熱に変えることで暖かくする発熱素材が使用されています。発熱素材により、保温性・撥水性・防風性・を実現し更にステッチがないので羽の噴き出しなどのトラブルへの課題解決も実現したと言えます。
水沢ダウンは必ずクリーニング
水沢ダウンだけではなくダウンジャケットなどのアウターは、少しの着用で汚れてしまいます。汚れた状態で長期間保管していると、色あせなどの原因にもなりますのでご注意ください。
水沢ダウンが受け取り拒否や失敗されてしまう理由

水沢ダウンは、圧着加工に用いられる樹脂は「ポリウレタン」が使用されている場合が多く、着用や使用状態などにもよりますが、3年程で圧着部分が劣化して剥離してしまう可能性があります。※ポリウレタンは「合成皮革」「人工皮革」などにも使われています。
圧着加工は、熱とドライクリーニング溶剤に弱く、ドライクリーニングやアイロンによるプレス、高温乾燥を行うと圧着部分がはがれてしまいます。
水沢ダウンのクリーニングの方法は、ウェットクリーニングのみとなります。
失敗する可能性やウェットクリーニングが行えないなどの理由により、受付を拒否されてしまうお店もありますので事前確認が必要です。
水沢ダウンをクリーニングに出すタイミング
寒さから守ってくれる水沢ダウンなどの冬用アウター類は、あまり汚れが目立たないことも多いためクリーニングが必要?と思う方も中にはいらっしゃるかと思います。その考えは危険です!
汚れが目立ちにくいダウンコートやダウンジャケットなどのアウターこそ、シーズン終わりなどの仕舞い洗いは必須です。
水沢ダウンをクリーニングに出さないとどうなるのか
水沢ダウンなどの冬用アウターは、目立つ汚れもないので、そのまま冬物の衣替えで保管している。という方や自宅で洗濯してから保管しているという方も多いかと思われます。
汚れが目立たないだけで、生地表面にも中綿のダウンにも汗や皮脂汚れなどが蓄積されている可能性があります。目に見えない汗や皮脂は、シミ・カビ・変色など大きなトラブルの原因となります。
自宅での洗濯では、皮脂や汗、ダウンの中綿の汚れまでキレイに落としきることは不可能に近いです。落としきれない皮脂や汗などの汚れは、洗わなかったとき同様にシミやカビなどの原因になりますので注意が必要です。
その他、目立つ汚れがついた時、たくさん汗をかいた時等、時間が経つと落ちにくくなり生地の劣化につながる場合あるためクリーニングを利用し早めにメンテナンスを行いましょう。
水沢ダウンなどの高級ダウンは、長く着用するためにも正しいメンテナンスを行ってくれるクリーニング店に依頼するようにしましょう。
水沢ダウンのクリーニング料金相場
ダウンコートやダウンジャケットのクリーニング料金は、一般的なクリーニング店で依頼する場合、2000~3500円が相場と言われています。
高級ダウンは洗い方や仕上げ方法が異なるため専門のクリーニングが必要となります。そのため高級ダウンクリーニングは、8000~10000円がクリーニング料金の相場です。
クリーニングに依頼するアイテムが、コート・ジャケット等形によっても料金が異なる場合があります。
その他、シミや汚れがひどい場合やカビが生えてしまっている場合などは特殊処理料金が必要な場合もございます。
料金相場に大きな幅があるため、ご依頼されるクリーニング店に問合せされることもお勧めいたします。
キレイナへのご依頼の際は、キレイナホームページのpriceを参考にしてください。
キレイナでは、ブランドに関係なく、すべてのダウンアイテム(ベスト以外)をダウンコートとし、着丈によってショート・ミドル・ロングと価格分けをさせていただいております。
【料金表ダウン】
コート(ショート/身丈~60cm) 8,800円(税込)
※上記クリーニング基本料金にシミや汚れ・黄ばみなどが見られる場合は、特殊処理料金を頂戴しております。料金の詳細は、実際の商品を拝見してからのご案内となります。
【オプション料金】
汚れ防止&撥水加工 2,200円(税込)
トータルケア(撥水・消臭・抗菌)3850円(税込)~
【送料】
往復送料2,200円(税込)(片道送料1,100円(税込))
合計金額8000円以上で片道送料無料
合計金額12000円以上で往復送料無料
※北海道・沖縄・離島は別途送料2,200円追加でかかります。
詳しくは、キレイナホームページのpriceをご覧ください。
水沢ダウンを出すクリーニング店の選び方
色々と水沢ダウンについて解説してきましたが、わかりやすくクリーニングのお店選びのポイントをあげていきたいと思います。
- ウェットクリーニングが得意なお店
- 衣類・素材ごとの扱い方がわかるクリーニング師がいるお店
- 風合いなどを復元できるお店
ウェットクリーニングを行っていないクリーニング店もありますので、受付時にウェットクリーニングが可能かお問い合わせした方がいいでしょう。
衣類・素材ごとの扱いがわかるクリーニング師がいるお店は、汚れを落とすために強い溶剤や洗剤を使用せず、生地に負担をかけずキレイに洗いあげることが出来ます。依頼するクリーニング店が、水沢ダウンのクリーニング実績があるのか聞いてみるのもいいかもしれません。
もし、衣類などの風合いが変化してしまった時、その風合いを可能な限り直すことが出来るお店もあります。
水沢ダウンは、しっかりとしたメンテナンスが必要ですので、しっかりと確認を行い納得の出来る実績のあるお店への依頼をお勧めしております。
ウェットクリーニングが得意なお店
生地の状態を見極めてしっかりと汚れを落とすことはもちろんですが、ダウンのボリュームを損なわずに洗い仕上げてくれるお店としてウェットクリーニングが得意なお店を選びましょう。
水沢ダウンなどの高級ダウンは、繊細な生地を使用していることが多いため、洗い方を間違えてしまうと生地の破損や色落ちなどが起こってしまうことがあります。そのため、生地の状態に合わせたメンテナンスやクリーニングを行ってくれるお店がお勧めです。
中でもウェットクリーニング(水洗い)を得意としているお店でないといけません。中綿のダウンはドライクリーニングを行ってしまうと羽同士が固まってしまいボリュームが減ってり、暖かさが半減してしまうのです。
ウェットクリーニング(水洗い)を行うことで生地表面についた汚れだけでなく、中綿のダウンもしっかりと汚れを落とすことが可能です。
中綿のダウンの汚れを落とすことでボリュームの復元も出来ます。
キレイナの水沢ダウンクリーニング事例
キレイナにもたくさんの水沢ダウンのご依頼があります。その一部をご紹介させていただきます。
事例①襟周りの黄ばみと黒ずみ処理例
Before


今回のご依頼は、ブルーの水沢ダウンダウンで、襟と袖に黄ばみと黒ずみ汚れが目立つ状態のものでした。
水沢ダウンのようにシームレスタイプのダウンは、クリーニング店でも断られることが多いのですが、今回のように黄ばみが出ているとさらに断られてしまう可能性が高くなります。
汚れが目立つ前にメンテナンスを行うことをお勧めさせていただいております。
After


まずはウェットクリーニングで全体の汚れとダウンの汚れを落とします。 その後、黄ばみやシミなどが落ちきれなかった部分に特殊処理を施します。
えりも袖もしっかりと汚れが落ちてすっきりキレイになりました。
この状態を少しでも保つために汚れ防止にもなる撥水加工を追加でご依頼いただきました。
参考見積価格と納期目安
- ダウンジャケット:9900円(税込)
- 特殊処理(袖口の黄ばみ処理):3300円(税込)~
- 汚れ防止&撥水加工:2200円(税込)
合計:15400円(税込)~
納期目安:見積承認後2~3週間程度
事例①襟周りの黄ばみと黒ずみ処理例
Before



今回のご依頼は、DESCENTE(デザント)水沢ダウンの白色のダウンジャケットです。
全体的に皮脂汚れやくすみがあり、シミなども多数ありました。
いつも出しているクリーニング店に依頼しようとしましたが、断られてしまったとお困りでキレイナへのご依頼をくださいました。
After



キレイナのウェットクリーニングと特殊処理後です。
全体的な皮脂汚れやくすみも消えすっきりとキレイになっていますね。
汚れ防止にもなる撥水加工も行い、次のシーズンにキレイに着てもらえる準備のお手伝いが出来ました。
参考見積価格と納期目安
- ダウンコートミドル(着丈60~90㎝):9900円(税込)
- 特殊処理(しみ抜き):2200円(税込)~
- 汚れ防止&撥水加工:2200円
合計:14300円(税込)~
納期目安:見積承認後2~3週間程度
水沢ダウンなどのシームレスダウンは、シームレス加工が3年程で劣化して剥がれてしまいます。これは、購入してからではなく製造されてからなので注意して下さい。
見た目は大丈夫でも、シームレス加工(圧着加工)に用いられるポリウレタン樹脂の劣化は、外側からでは判断できません。
キレイナでも、水沢ダウンのクリーニグのご依頼は多くありますが、製造から3年過ぎたものはお断りさせていただくこともあります。
まとめ
水沢ダウンの特徴でもあるシームレス加工は、3年ほどの寿命がある加工です。その加工の寿命を最大限に着用するためにもしっかりとクリーニングメンテナンスが必須です。
クリーニングに依頼する際のお店選びも重要ですのでポイントをおさらいしておきましょう。
ポイントは3つ!
- ウェットクリーニングが得意なお店
- 衣類・素材ごとの扱い方がわかるクリーニング師がいるお店
- 風合いなどを復元できるお店
信頼できるクリーニング店を見つけて、お気に入りの水沢ダウンを長く着用しましょう。
この他、シームレスダウンについての記事も参考にしてください。
シームレスダウンとは?シームレスのメリットデメリット|kileina.jp
高級ダウンは絶対にウェットクリーニングすべき4つの理由|kileina.jp
