「久しぶりにダウンを着ようとクローゼットから取り出したらカビが生えていた!臭いも酷い!」そんなトラブルの対処法や洗濯方法、カビを予防する方法を解説します。自宅で取る洗濯方法はあるの?それともクリーニングに出した方がいいの?
ダウンにカビが生える原因


ダウンジャケット・ダウンコートはクローゼットに長期保管をする代表格!「そろそろ寒くなってきたからダウンを取り出して、いざ着ようと思った黒いダウンコートに白っぽいカビが!!」
それでは、ダウンのカビの原因についてよくあるパターンを紹介しましょう。
あまずダウンのカビの原因は、水分や湿気。
例えば、ダウンの中に湿気が残ったままダウンをクローズにしまい込んでカビが生えてしまったり、ビニールカバーをかけたままクローゼットにしまい込んでいたら、梅雨時期にクローゼット内に湿気が籠ってダウンにカビが生えてしまった。
こんなことがよくある原因です。
カビが生える場所の代表はクローゼットの中。カビが好む環境は『高温』『多湿』『密室』。温度は20~30℃、湿度は70%~、風通しの悪い密室です。定期的にクローゼットの空気の入れ替えをしましょう。
クリーニングから帰ってきたダウンをしまう前に、必ずビニール包装を外して保管しましょう。
ダウンのカビ取りをする時の注意点

ここでは、カビを自分で取る場合と、クリーニング店に出してプロに頼む場合の注意点をお伝えします。
洋服に発生しやすいカビが2種類あります。「白カビ」と「黒カビ」です。
「白カビ」は比較的落とすのが簡単で、「黒カビ」は落とすことが難しい。
白カビであれば自宅で「消毒用エタノール」等のアルコールを使って、ほどんどの場合取り除くことができます。
一方、黒カビは「漂白作業」がともないますので、自宅で行うには少し知識と労力がいります。そして時間がかかる。また、失敗すると色が抜けたり生地を傷めてしまう場合もありますので自信がない場合はプロに任せるのも一つです。
ダウンのカビの取り方【白カビ編】

自宅で比較的簡単に落としやすい「白カビ」。ここで白カビの取り方についてお伝えします。
☆準備するもの
『洋服ブラシ』…洋服のほこりを払う普通のブラシ
『アルコール』…消毒用エタノール等
1.表面のカビを落とします
洋服ブラシを使って優しくブラッシングして表面のカビを落としていきます。こすらずに、表面の汚れを払うようにブラッシングしましょう。
2.アルコール(消毒用エタノール等)でカビを拭き取る
カビはアルコール消毒がが大の苦手。タオルなどに消毒用のエタノールを含ませて、カビが生えている面を叩くようにして拭き取りましょう。
3.陰干しで完全に乾燥させる
カビが発生する条件は高温多湿。ここで乾燥が不十分だと、またカビが発生しやすくなるので十分に乾燥させましょう
ダウンのカビの取り方【黒カビ編】

自宅で落とすことが困難な「黒カビ」。ここで黒カビの取り方についてお伝えします。
黒カビは、根が深く拭いても取れません。漬け込み漂白という方法をお伝えします。
☆準備するもの
『中性洗剤(おしゃれ着用)』…エマール等
『酸素系漂白剤』…ワイドハイター・オキシクリーン等
『ゴム長手袋』…手荒れ防止です
『重し』…浮いてくるダウンを抑えられればなんでもOK
1.浴槽に洗剤と漂白剤を溶かしたぬるま湯にダウンを漬ける
ダウンは大きい衣類なので浴槽で漬け込むのが便利です。浴槽に、「中性洗剤」と「酸素系漂白剤」を適量を、ぬるま湯(30~40℃)に溶かし漂白液をつくります。ダウンを浸して手で押し洗いをしてから、ダウンを30~60分ほど漬けおきます。その際、ダウンが浮いてこないように上から重しを乗せて下さい。
黒カビはしつこいことが多いので、カビが見えなるなるまで何度か漂白を繰り返します。
2.充分すすぐ
洗剤や漂白剤がダウンに残らないようにお湯で充分にすすいでください。
3.軽く脱水をする
脱水はダウンを丸めて手で水分を押した後、洗濯機で3分ほど脱水にかけます。
4.充分に乾燥させる
乾燥機にかけずに陰干しで吊って乾燥します。水分を含んだまま初めから乾燥機で回すのは破れやキズの原因になるのでここではお勧めしません。ある程度乾燥させてから、乾燥機で回してダウンの羽を散らすと、ダウンがふっくら仕上がります。
このように、黒カビになってしまうと自宅で取り除くには大変手間暇と時間がかかります。また、苦労したわりにちゃんとカビが取れない場合もあります。
なので、黒カビは思い切ってプロに任せた方がラクですよね。
ダウンにカビが生えるのを予防する方法

予防方法を3つお伝えします。
1.クローゼットにしまう前に、ダウンを完全に乾燥させてからしまい込むこと。
2.長期保管する場合は、シミや汚れがないか確認してからクローゼットにしまうこと。
3.クローゼットは定期的に空気を入れ替えること。
以上の3つを守っておけば、カビ対策は大丈夫でしょう。
あと、先ほども述べたとおり、梅雨時期にクリーニング戻りのビニールカバー内に湿気がこもりやすいので、外して保管してください。
プロのダウンのカビ取りクリーニング方法

白カビ・黒カビ共に通常ドライクリーニングでは落とせませんので、ウェットクリーニング(プロの水洗い)を行います。それで、白カビはたいていの場合落とせます。
黒カビの場合、範囲が広い場合、全体漬け込み漂白を行います。範囲が部分的の場合は、部分漂白という方法で極所的な漂白を行います。
ダウンのカビ処理をクリーニング店にお願いする場合は、ドライクリーニングではなく、水洗いをしてくれるかどうかも確認しましょう。